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2025年度の新任教員の座談会インタビュー

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2025.02.01 2025.02.21
2025.02.01
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デジタルハリウッド大学大学院では、デジタルコンテンツやデジタルコミュニケーションに関わるカリキュラム編成のアップデートと教員組織の充実に常に積極的に取り組んでいます。
2025年度においても新規の専門科目を設置し、新たに3名の教員を採用予定です。
今回、3名の方々に、これからの意気込みなどについて語っていただきました。

(聞き手:木原 民雄 研究科長)

参加者

 安藤 幸央 特任教授  「エマージングテクノロジー特論」(予定)
 金築 浩史 特任准教授 「メディアアート特論」(予定)
 吉田 知史 准教授 ラボプロジェクト「ファブテックラボ」(予定)

この日、3名の新任教員は、お互いの自己紹介のあと、
 これまでの自らの経験のなかで、新規科目に活かしたいこと
 デジタルハリウッド大学大学院の院生たちとのこれからの交流で期待していること
 最近、気になっていること、思っていること、課題と考えていること、大切にしていることなど
について大いに語り合いました。

「いまから世界を幸せにするひとを ここで待っている」

常に革新を求め続けるデジタルハリウッド大学大学院に、今後もご期待ください。

インタビューの内容のまとめ

安藤 幸央 特任教授 「エマージングテクノロジー特論」(予定)

(1)これまでの自らの経験のなかで、新規科目に活かしたいことを教えてください。
長年、コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術の学会SIGGRAPHに関わってきた中で、様々な工夫と試行錯誤からさまざまなエマージングテクノロジーが生まれてくるのを見てきました。そういった中から、皆さんに最新情報とお伝えするとともに、エマージングテクノロジーを生み出す環境や考え方、最新技術をサービスやアプリに活かすヒントなども伝えていきたいです。

(2)デジタルハリウッド大学大学院の院生たちとのこれからの交流で期待していることを教えてください。
多種多様な背景、得意技、好みを持った皆さんとの交流で、私自身もいろいろ学びたいですし、履修者の皆さんも、この環境を最大限に活かして欲しいと思います。

(3)最近、気になっていること、思っていること、課題と考えていること、大切にしていることなどがあれば、何か教えてください。
最近気になっているのは、人工知能といかに共存しながらクリエイティブ性を発揮していくか。人間にしかできないこと、人間ならではの思考や観察眼、深み、楽しみといった要素を磨くにはどうすればよいかと考えています。

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安藤 幸央(あんどう ゆきお)
株式会社エクサ クリエイティブサービスデザイナー。北海道生まれ。三次元コンピュータグラフィックス、UX(ユーザエクスペリエンス)デザインが専門。コンピュータグラフィックスの学会 ACM SIGGRAPH の支部 SIGGRAPH Tokyo, SIGGRAPH Asia 2024 Local Committee 代表。『SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン』、『Generative Design Processingで切り拓く、デザインの新たな地平』ほか、訳書、著書多数。2022年より、スタートアップ企業を支援するアクセラレーター Google for Startups のメンターも務める。SF映画好き。大量の本に埋もれて暮らしている。 

 

金築 浩史 特任准教授 「メディアアート特論」(予定)

(1)これまでの自らの経験のなかで、新規科目に活かしたいことを教えてください。
メディアアートの展覧会エンジニアを職業として、当時は成り立つか成り立たないかわからないようなところで幸いなんとか続けてきました。また、技術が進歩しいろいろなメディアも様々に変化する経験を、作家とも同じような感覚で進んできたと思います。そういう危なっかしい中にも変化を許容して進んでいたようなところがうまく伝えられればいいと思います。

(2)デジタルハリウッド大学大学院の院生たちとのこれからの交流で期待していることを教えてください。
主にリモートになると思いますが、僕自身このように毎週というような授業をすることもほぼ初めての経験になりますので、こちらも院生のみなさんの反応もふくめて新しい体験になるように思いますので楽しみです。

(3)最近、気になっていること、思っていること、課題と考えていること、大切にしていることなどがあれば、何か教えてください。
メディアアートの僕が始めたころの初期の作品などはそろそろ機材などもなくなったり、同じものをそろえたりするのが難しく、単純に今のもので新しいものをつくることも難しい、というような状況をどう進めていくのか、そしてむしろ新しい作品も以前よりもっと多く発表され、みんな忙しくなっていることから、なんらか残したりするうまい方法、仕組みがないのかな、というようなことを考えることがあります。展覧会自体は昔から同じで鑑賞者の体験が一番大事なので、集中できるよう、作っていくのが大切なことなのかな、と思います。

金築 浩史(かねちく ひろし)
1962年、島根県生まれ。1982年に上京し、当時のアーケードゲームをよく遊ぶ。1991年、株式会社ザ・レーザーの入社面接時に東京都写真美術館準備室こけら落としイベントのステラークらのイベントを体験。その後、ARTECの設営運営などメディアアートの展覧会を担当する。1993年よりフリーランス。現在に至る。近年の仕事に「デザインあ 展」(2018–21、富山県美術館ほか)、「MANGA⇔TOKYO」展(2018–20、ラ・ヴィレット/フランス、国立新美術館/東京、大分県立美術館)、SusHi Tech Square 「わたしのからだは心になる?」展テクニカル、などがある。令和5年度文化庁長官表彰。

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吉田 知史 准教授 ラボプロジェクト「ファブテックラボ」(予定)

(1)これまでの自らの経験のなかで、新規科目に活かしたいことを教えてください。
ものづくりの新しい局面であるデジタルファブリケーションの潮流に興味がある方が増えています。私自身も、こうしたファブリケーション技術を活用しながら作品制作等を行っています。この科目ではそうしたものづくりに関する新しい技術との付き合い方を考えていきます。

(2)デジタルハリウッド大学大学院の院生たちとのこれからの交流で期待していることを教えてください。
大学院は研究を目的にした組織だと考えています。研究活動ですから、すぐに役に立つことを考えずに、今日性のある最先端のアイデアを期待しています。時流に乗るのではなく、クリティカルな視点を持つことが大切です。そのためには先行する事例のサーベイが重要となりますので、私や他の教員、クラスメイトなどの知見を大いに活用してください。そしてご自身の知見も共有してください。

(3)最近、気になっていること、思っていること、課題と考えていること、大切にしていることなどがあれば、何か教えてください。
愛着について考えています。スマホなどはスペックで優劣を測ることができますが、器や服、人間関係などスペックでは測れないものがあります。対象の価値を考える時に、自身もその一部に算入してしまう構造のものがあるように感じています。思い入れや愛着、偏見や恨みなどが作用して、そのものの価値が強固に決定するという。この構造についてもっと学びたいと思っています。

吉田 知史(よしだ ともふみ)
株式会社オブシープ代表取締役。電子工作でアート作品を作ることもある。はんだ付けのワークショップなどを多数開催。テクノロジーと手芸を組み合わせた「テクノ手芸」を提案するテクノ手芸部のメンバー。

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木原 民雄(きはら たみお)
メディアアーティスト、メディアデザイン研究者。メディアデザインの仕掛けや仕組み、メディアアートの企画制作展示方法を探究している。青山学院大学大学院経営工学専攻博士前期課程修了後、NTT入社。ネットワークマネジメント、映像データベース、コミュニティウェア、デジタルサイネージなどの研究開発に従事し、サービス企画や研究戦略にも携わる。博士(情報理工学)(東京大学大学院)。2019年度よりデジタルハリウッド大学及び大学院教授。2022年度より大学院研究科長。1996年頃よりメディアアートの制作を開始。NTT/ICC、メディア芸術祭愛知展などで作品展示。展覧会の企画、監修、展示協力などに関わり続ける。1997年Prix Ars ElectronicaのInteractive Art部門でHonorary Mention、情報処理学会山下記念研究賞など受賞多数。本学では、学部の「アートアンドデザインプロデュースゼミ」「デザイン概論」、大学院の必修科目「デジタルコンテンツ総合研究」「デジタルコンテンツの理論と実務の架橋」などを担当。「リサーチテックラボ」主宰。

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