EVENT
2024.01.17 開催

【イベント終了】 AI Bricolage 2nd Session 「漂流する思考」

デジタルハリウッド大学大学院では、「AI Bricolage(ブリコラージュ) Session」と題し、本大学院の福岡俊弘特命教授と木原民雄研究科長がモデレーターとなって有識者をお招きする公開セミナーを、全6回開催いたします。

2024年1月17日(水)には、慶應義塾大学名誉教授の奥出 直人氏をkeynote speakerとしてお迎えし、2nd session「漂流する思考」を開催いたします。

【開催趣意】

 画像生成AIのMidjourneyや大規模言語モデルを基にしたChatGPTなど、いわゆる生成系AIの登場は、私たちが想定していた「進化」のパラダイムを、否応なしに問い直し、考え直さざるを得ない局面を迎えています。一方、それに対する明確な答えは、まだ見いだせていません。それはAI自身は加速度的な進化の最中にあり、一方で私たちの思考の整理には絶望的に時間がかかってしまう、その対比が答えを見つけにくくしているのではないかと思います。
 本連続セッションでは、様々なジャンルの有識者をお招きし、講演とディスカッションを通じて、このとても「難儀な」時代をブリコラージュしていきたいと考えます。
 本セッションは隔月開催での連続6回のセッションを予定しています。予定ゲストと開催日は以下のとおりです

【2nd session概要】

日時:2024年1月17日(水)19:30~21:30
会場:デジタルハリウッド大学駿河台ホール(東京・御茶ノ水)
参加費:2,000円
参加定員:50名
イベント詳細・申込:https://ai-bricolage-2nd.peatix.com/
※本公開セミナーは駿河台ホールでのリアル開催となっています。配信やアーカイブ動画の公開は予定されておりませんのでご了承ください。

「漂流する思考」

2022年11月にOpenAIが公開した人工知能チャットボット“ChatGPT”は、自然な会話形式での操作と、ビジネス文書から翻訳、プログラミング、小説や音楽などの創作活動にまで及ぶ応用範囲の広さに、人工知能の驚異的な進化を誰もが実感するものでした。一方で、ヨーロッパの一部の国ではこれに対する激しい拒否反応も生じ、今現在、その在り方をめぐって世界中で様々な議論が進行しています。
2回目のAI Bricologe Sessionでは、「漂流する思考」と題し、このテキスト生成AIによって否応なし変容する私たちの思考の枠組みの中で、AIの功罪、あるいは共存の有り様を考えていきたいと思います。

【登壇者】

keynote speaker:奥出 直人

慶應義塾大学AI・高度プログラミングコンソーシアム特任教授。同大学名誉教授。agbee社取締役会長。
1978年慶應義塾大学文学部社会学科卒業。1981年同大学院社会学研究科修士課程修了。1986年ジョージ・ワシントン大学大学院アメリカ研究学科博士課程修了。1990年慶大環境情報学部助教授、1998年教授。2008年大学院メディアデザイン研究科(KMD)教授。
文化人類学、現象学、メディア環境論などの幅広い研究業績を基盤に、21世紀のモノづくりの根幹となるフレームワークを研究・開発。その成果を基に多くの企業にイノベーション・コンサルティングを行なう。著書に『物書きがコンピュータに出会うとき 思考のためのマシン』(河出書房新社)、『トランスナショナル・アメリカ「豊かさ」の文化史』(岩波書店)、『思考のエンジン』(青土社)、『デザイン思考と道具箱 イノベーションを生む会社のつくり方』(早川書房)、『デザイン思考と経営戦略』(NTT出版)ほか。
この10月より、生成AIを慶應に普及させ競争力を高めることをミッションとする特命教授(AIC)に就任。

session guest平野 友康

1974年生まれ、糸島在住。

テレポート株式会社代表、VR宇宙旅行社スターハウス代表、IU情報経営イノベーション専門職大学超客員教授、参加型社会学会理事。1998年に鴻上尚史主宰「劇団第三舞台」を プロデュースするサードステージのデジタル門から独立、株式会社デジタルステージを設立。2015年まで同社代表を務める。「モーションダイブ」シリーズや「BIND」、「フォトシネマ」など“自分たちの生活をデザインする”ソフトウェアを開発。著書『旅する会社』(アスキー)をはじめ、ニッポン放送「平野友康のオールナイトニッポン」のDJ、坂本龍一氏のネットライブ中継のプロデュースなど多方面で活躍。グッドデザイン賞金賞、文化庁メディア芸術祭優秀賞など受賞歴多数。

今後実施する予定のセッション

3rd session 2024年3月中旬開催 「創生と共生」

keynote speaker:栗原 聡

慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。NTT基礎研究所、大阪大学産業科学研究所、電気通信大学大学院情報理工学研究科などを経て、2018年から慶應義塾大学理工学部教授。博士(工学)。電気通信大学人工知能先端研究センター特任教授、大阪大学産業科学研究所招聘教授、人工知能学会倫理委員会アドバイザーなどを兼任。人工知能学会理事・編集長などを歴任。人工知能、ネットワーク科学等の研究に従事。

4th session 2024年5月開催「進化と忘却」(仮)

keynote speaker:清水 亮

AI研究者。新潟県長岡市生まれ。1990年代よりプログラマーとしてゲーム業界、モバイル業界などで数社の立ち上げに関わる。2005年、IPA(情報処理推進機構)より「天才プログラマー/スーパークリエイタ」として認定。株式会社ゼルペム所属AIスペシャリスト。現在も現役のプログラマーとして日夜AI開発に情熱を捧げている。

5th session 2024年7月開催「魔術と越境」

keynote speaker:武邑 光裕

1954年東京都生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業、1978年同大学芸術研究所修了。メディア美学者。日本大学芸術学部、京都造形芸術大学、東京大学大学院、札幌市立大学で教授職を歴任。1980年代よりメディア論を講じ、インターネットやVRの黎明期、現代のソーシャルメディアからAIにいたるまで、デジタル社会環境を研究。2013年より武邑塾を主宰。2017年よりCenter for the Study of Digital Life(NYC)フェローに就任。

final session 2024年9月開催「言霊の行方」

keynote speaker:松岡 正剛

編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。角川武蔵野ミュージアム館長。
70年代にオブジェマガジン「遊」を創刊。80年代に「編集工学」を提唱し、編集工学研究所を創立。その後、日本文化、芸術、生命科学、システム工学など多方面におよぶ研究を情報文化技術に応用しメディアやイベントを多数プロデュース。著書に『知の編集工学』『フラジャイル』『日本文化の核心』『ルナティクス』『見立て日本』『松岡正剛の国語力』「千夜千冊エディション」シリーズほか多数。