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Webコンテンツ編集授業レポート

本授業では「雑誌」と「Web」の「編集」にフォーカスをあて、類似点や相違点などの解説と、グループでのワークショップを通して実際の編集作業を体験することで、「編集」について実践的に学んでいきます。また、実践的な編集のノウハウや知識だけでなく、現在、そして今後のメディアビジネス論について考察していきます。

本授業をご担当されるのは、「Tarzan」「Oggi」「Domani」など14年間雑誌編集業務に携わられ、10年前にカフェグローブ・ドット・コムを起業された矢野貴久子教授です。「編集」はテレビ、新聞、雑誌、Web…等各メディア毎に、それぞれの捉え方ができます。ただ、「Web」に最も近いのは「雑誌」であると矢野教授。また、「編集」の要素は企画書・レポートなど「人に伝えるもの」すべてに応用が可能だとのこと。

編集について

Webコンテンツ編集の授業の様子

「編集とは相反する要素をいかに高い次元までまとめあげるか。制約下におけるベストエフォートと言えます。掲載できる情報量、締め切り、対象セグメントなど様々な制約があります。しかし、私たちは制約の中で『決めなければならない』のです」

その一方で制約があればある程度「楽」になるそうです。それは制約を逆手にとって新しい視点でモノを見ることができるからです。例えばFitness関連の雑誌であれば、Fitness視点のファッション、車、食など、それぞれに対して新しい切り口が生まれます。

「伝えたいことはたくさんあると思います。でも、8割は捨てなければなりません。逆に、残った2割は絶対に相手に伝えなければならないことなのです。本当に自分が伝えたいことをしっかりと見つめてください。そして、大切なことは『離れない』ことです。何度もそのコンセプトに立ち戻ってください。」

編集において大切なこと

Webコンテンツ編集の授業での矢野教授

編集については「聞く力」が大切であると矢野教授。これはまた、取材の手法でもあるとのこと。そのためには取材前の情報収集が欠かせないそうです。

「上手に聞くということは、言い換えれば、相手に気持ちよく話してもらう、心を開いてもらうことです。いかに相手から話を引き出せるかがポイントです。これは営業でも同じことが言えるでしょう。相手の『共感』を得るためにも、相手についてある程度下調べしておき、質問を予め考えておきましょう」

「相手が和める話題から深い話に入っていくことができます。相手との共通項を見つけましょう。話を掘り下げていくときも、常に相手の興味を探してください。言い換えてみたり、置き換えてみると相手の反応が引き出せるはずです」

メディアビジネスの今後について

Webコンテンツ編集でのグループワークの様子

矢野先生はWeb業界と各メディアの展望についても、ご自身の見解をお話してくださいました。特に、出版各社は生き残るため「ニッチ市場」へ進出している傾向もあるとのことで、「セグメント」をきちんと定義することの重要性について触れるとともに、ここでグループワークがありました。

「セグメントを定めた新規ビジネス開発案」の策定です。二人一組となり、グループで活発な意見が交わされます。そして、是非発表したい…というチームが次々とユニークなアイデアを発表していきます。その一つ一つの発表に対して、矢野先生がコメントしたり、院生がコメントし合い、授業が盛り上がっていきます。

最後に、Webメディアの展望について、「セグメントメディア」の視点から改めて解説があるとともに、カフェグローブ・ドット・コムの今後の展望について、矢野先生は解説してくださいました。

「制約があればあるほど、逆に可能性は広がっていきます。人がやっていないことに挑戦することがビジネスに繋がっていくでしょう」

矢野教授からのメッセージ

この授業で院生に伝えたいこと

ビジネススキルと精神面、この2点をどちらもあげていくには、「私はこの領域を極める」というクリエイター志向もさることながら、プロジェクトの隅々まで目が届き、かつその市場性まで見極められるくプロデューサー志向が大事です。編集というのは、まさにプロデューサー的視点が満載なのでそこから学べることもいくつかあるかと思います。

これからデジタルハリウッド大学院で学びたいと思っている人に向けて

ネット業界、デジタルクリエイティブの世界で何かをやりたいと思っている人には、リアルな情報と知識を効率よく深く学べる唯一の場です。可能な限りいろんな科目を勉強しておくと、思わぬ可能性も開けると思います。

プロフィール

矢野貴久子(やの・きくこ)

デジタルハリウッド大学大学院 客員教授

(株)カフェグローブ・ドット・コム代表取締役

フリーランス雑誌編集者として独立後、(株)TBSブリタニカ入社。「Figarojapon」編集部配属(現〈株〉阪急コミュニケーションズ)。手掛けた雑誌はマガジンハウス「Tarzan」、小学館「Oggi」「Domani」ほか。1999年にカフェグローブ・ドット・コムを設立し、代表取締役に就任。受賞歴として日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2002」ネット部門第4位など。

【ブログ】

Cafeglobe社長 矢野貴久子ブログ「朝と夜のあいだに」

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