2010年度デジタルハリウッド大学大学院合宿「FGC」を開催いたしました
2010年4月17日、18日にクロス・ウェーブ府中にて2010年度デジタルハリウッド大学大学院合宿、「FGC」を開催いたしました。
FGCとは
Fusion Gate Campの略で、本大学院のテーマである「融合」の必要性や他者との「共創」を、新入生にインプットしてもらうために開催する合宿です。
本合宿を開催する目的は下記の3点です。
- ビジネス、クリエイティビティ、ICTの3領域融合の必要性を理解すること
- 修了時のゴールイメージを明確にすること
- 異分野の人と必ず何かアウトプットを創造すること
1日目
学長挨拶~DHGS生のミッション~
まず、学長の杉山知之より新入生に向けて挨拶がありました。
「21世紀はコミュニケーションの時代です。『コンピューターがメディアになる』という言葉を耳にして、私はそう思いました。新しい技術や方向性は過去に相当築かれていますが、それらがトレンドになるには時間が必要です。専門職大学院は、そのような道が無い分野において自ら道を切り開いていくこと、それらを社会に還元することを求められているのです」
1994年に専門スクールデジタルハリウッドを開講した当初から、杉山学長はデジタルハリウッド大学大学院を設立することを考えてたそうです。
「実際に10年後の2004年に構造改革特区を利用して大学院を設立することができました。それはこの分野を専門的に研究する学校こそが、まさに社会に求められていたからです」
また、修士号を取得する意義について、杉山学長はこのように述べられました。
「海外では『Equal Partner』、即ち対等のパートナーであることが求められます。そして、学んだ専門分野の活きた知識が求められます。グローバル競争が進む昨今、国際的なフィールドで活躍する為には、修士号が非常に大切になります」
そして、今後のビジネスの可能性についても指摘されました。
「2050年には現在の世界人口より20数億人増えると予測されています。人が増える、関わる、そこにマーケットはできチャンスがあります。しかし、バイオテクノロジーは機械で管理されるようになり、新しい雇用は見込めません。一方でコンテンツの世界は多くの人が関わり新しい雇用を生み出すでしょう。このような社会全体のことも意識しながら、皆さんには本大学院で学んでいただきたい。一人で経験すると時間かかることも、ビジネスの最前線で活躍される教員から直接学ぶことができます。一緒に学びあう仲間がいます。次世代のビジネスを皆さんの手で作り上げてください」
イントロダクションとキャリアの棚卸し
本パートは本大学院の川井拓也専任教授にご担当いただきました。川井教授はまずロールモデルについて解説してくださいました。
「私は様々な雑誌に掲載されている他人のプロフィールをいつもチェックしています。プロフィールは本人が書いているものですから、その人が他人からどのように見られたいのかが分かります。プロフィールを見ることで、いつまでにどんなことををすれば、そのステージにたどり着けるかが分かります。自分のロールモデルを考えてみましょう」
DCM修士の先輩方のビデオメッセージを挟みながら、院生は自分のロールモデルを考えた上で、今までの人生を振り返り、各時期に影響を受けたコンテンツや人物、エピソードなどを思い思いにとりまとめ、チーム内で発表するなど、キャリアの棚卸しを行いました。
ワークショップ初日
そして川井教授のファシリテーションの下、ワークショップが始まります。今回は5名から6名が1チームとなり、各自がCEO(社長)、COO (マネージャー)、CTO(テクニカル)、CCO(広報)、CFO(ファイナンス)の役職についた上で仮想会社を設立し、与えられたテーマと共通条件の下に新規ビジネスの企画を立案・発表するというものです。
「一泊二日の仮想会社共同体です。お互いの個性や能力を見つけて尊重し、建設的なディスカッションを行いましょう。大学院生活で重要な習慣をこのワークショップで身につけ、自分にない能力を持つ仲間とひとつの目標に向かって走る感覚を身につけてください」と川井教授。
今回のテーマ
- 大学生のためのiPadアプリ企画
- 地域活性化のためのコンテンツ企画
- 社会人向けの教育カリキュラム企画
今回の共通条件
- 新規性と社会性があり注目を集めること
- 開発に必要なスタッフを仮想キャストすること
- 収益モデルを考えること
各チームがメンバーで協議し、テーマを決定させてプレインストーミングを行いました。川井教授は「テーマの解釈」、「チームの落としどころを考える」、「時間軸で進行を考える」などのブレインストーミングでのポイントを指摘されました。
深夜までチームごとのミーティングが行われ、合宿1日目が終了しました。
2日目
エクササイズ
合宿2日目のエクササイズは本大学院の佐藤昌宏特任教授にご担当いただきました。2人一組となり下記のエクササイズを行いました。
Aさんは10分間、目をつぶって歩いてもらいます
BさんはAさんを案内してください
最初の3分は肩を持って歩いてください
その後の7分は声だけで歩いてください
10分たったら後退してください
危ないと思ったら目を開けてください
1階の会場から地下1階のトレーニングルームまで移動します。エクササイズ終了後、佐藤教授による解説がありました。
「相手の『目』になってあげられましたか?例えば、歩幅やメートルなど具体的な数値で伝えることで想像力が増します。また、事前に予告することでイメージが沸き、相手は安心します。後ろから声をかけるより、前から至近距離で声をかけるという適切な距離も考える必要があります。そして何よりも、調子の良い時こそ声をかけることが相手との信頼関係を生み出します」
そして、佐藤教授はコミュニケーションの重要性について指摘されました。
「コミュニケーションの重要性は分かりましたね。でも、どうすれば、コミュニケーション能力を上げられるのでしょうか?実はコミュニケーションにも天性の素質があります。しかし、誰でもコミュニケーション能力を高めることができる、コミュニケーション技術は存在します」
佐藤教授はいくつかのコミュニケーション技術を解説してくださると共に、このようにおっしゃいました。
「コミュニケーションは技術です。理解し、トレーニングすることにより、確実に能力は上がります。『意識はしていてもできない』という段階から『意識してればできる』という段階のステップアップが一番難しいです。日々意識してできるようになるまでやってください」
エクササイズ終了後は、再びチームごとに分かれてプレゼンテーションに向けて最後の「経営会議」を行いました。
プレゼンテーション
プレゼンテーションはプレゼンテーション5分に質疑応答10分で、記者会見形式で行われました。
- ようちえん児(株):次世代教育カードゲーム「地域王」
- K3:求ム!日本と中国の掛け橋 日中文化交流サイト
「日中合同アイドル発掘 International Beauty Team」 - Lucky7(株):Easy Communucation ~大学生向けコミュニケーションアプリ~
- K3T:「i Enquete」 iPad専用コミュニケーションアプリ
- でじ森:日本人が来ないなら外国人が来ればいいじゃない
~携帯端末を利用した訪日旅行者向け、英語・中国語による店舗紹介サービス~ - (株)キタワァ:大学生の主体性をリアルに育てるiPad教育支援アプリ ieduシリーズを開発
- DMC.inc:インスタントコミュニティー for iPad 「magnet」 ~動的コミュニティー形成サービス~
「競合との競争優位性はどこにあるのですか?」「費用を考えると収益モデルが甘いのでは?」といった質問が次々と投げかけられ、熱い質疑応答が繰り広げられました。
最後には川井教授と佐藤教授から今回の合宿の総括がありました。院生の皆さんが自分の目標を持って、他者と一緒に大学院で学び、「共創」する意義を実感できる合宿となりました。
取材・原稿:熊谷有加















