ビジネスをスタートさせるに当たり、デジタルコミュニケーションの本質や未来の可能性を模索したかった
在学中に集合住宅向けのソリューションを提供する会社、株式会社ディグアウトを起業された橋本さん。NHKにも取材されるなど、会社経営は順調そのもの。物腰柔らかにお話される一方で、デジタルコミュニケーション時代のビジネスの可能性について熱く語る姿は、まさに「次世代プロデュース人材」そのもの。橋本さんがデジタルハリウッド大学大学院に何を求め、何を得ることができたか、詳しくお話いただいた。
新しい価値と可能性を掘り起こすことで社会に貢献する
-株式会社ディグアウトについて教えていただけますか?
株式会社ディグアウトは大学院入学2年目の2007年1月に、小学校から高校まで一緒だった同級生と共同で起業した会社です。
経営目標は「新しい価値と可能性を掘り起こすことで社会に貢献すること」です。環境の変化が激しく、先の予測がつかないこの時代。社会をしっかりと見据えながら、常に新しい価値と可能性を率先して創造することで、社会に貢献していきたいという思いを込めています。
株式会社ディグアウトの主力事業は、マンション内情報共有システム「コラボ」のASPサービス提供です。ひとつのマンション内の居住者だけで様々な情報共有ができる特化型グループウェアは、居住者の生活利便性を高め、管理組合のニーズをつかみ、業界にインパクトを与えています。事業化にあたっては、デジタルハリウッド大学大学院授業の中で企画を評価してもらったり、システム構築のアドバイスを頂いたり、付加的なアイディアをクラス仲間にもらったりもしました。
「コラボ」は先日NHK番組「ゆうどきネットワーク」内のコーナー企画「ゆうどきチェック」で取材をしていただきました。実績としては、現在100以上の大規模マンション(約2万戸)に導入しており、マンション管理組合の様々なニーズにお応えしながら、普及し始めています。
ビジネスをスタートさせるに当たり、
デジタルコミュニケーションの本質や未来の可能性を模索したかった
-なぜ橋本さんはデジタルハリウッド大学大学院に入学されたのでしょうか?
ビジネスをスタートさせるに当たり、デジタルコミュニケーションの本質や未来の可能性を模索したかったということが大きな理由です。
私は大学で建築学科を専攻し、大手住宅メーカーに入社しました。当初は住宅の商品企画・設計開発などをしていましたが、2000年越えてインターネットが普及する中、インタラクティブで、OnetoMassに広がるインターネットの世界に興味を持ち、仕事にしてみたいと、社内移動をお願いしました。移動した先のシステム企画室では、社内イントラネットの改良構築など全社員が情報共有するための仕組みづくりに携わりました。
そのような中、集合住宅にも社内イントラネットのような仕組みがこれからの時代には必要になると思い、マンション内情報共有システムを立ち上げたいと考えるようになりました。システムを独自につくることで集合住宅の住環境がさらに良くなる。そんな想いから事業化したのが、現在の弊社が提供する集合住宅向けシステムサービス「コラボ」です。
前職で確かにITに近い仕事をしていましたが、世の中を広く見てみると携帯やテレビもどんどん進化し、コミュニケーションもメールベースになり、デジタルコミュニケーションを外せない環境になっています。生活のあらゆる場でデジタルコミュニケーションに触れることになっていたので、その良い部分と悪い分を含めて、本質を深く知りたいと思いました。また、その延長にあるデジタルコミュニケーションの未来の可能性や、デジタルコミュニケーションを活用して自分にできることを模索するため、その機会と時間が欲しかったのです。
自分の人生に「新しいスパイス」が加わる「開かれた場所」
-大学院での学びを通じて得られたことや印象的だったことを教えてください
一番大きかった点は、デジタルハリウッド大学院という「開かれた場所」で、とても良い「人との繋がり」ができたことです。教員の先生、同級生、あるいは期を越えて、今でも良く集まりますね。情報交換もしますし、仕事やプライベートの相談もします。この繫がりは私の一つの財産です。在校生、修了生、教員問わず、様々な企画や勉強会が主体的に開催されています。「これ、面白いよね」と思ったら直ぐに動き始める、熱意やフットワークには刺激を受けましたね。
授業の内容は勿論ですが、先生にも本気で熱があるんです。生徒と教員の温度差は全く感じませんでした。今でもよく覚えているのは、授業内でビジネスプランニングの発表をした際、ある先生が最後におっしゃった言葉です。
「私の評価軸はビジネスモデル的にどうかとか、収益が上がりそうなモデルかどうかということはあまり関係ありません。本人がそのビジネスに対してどれくらいモチベーションや意義を感じているか、それでやっていくという心構えがあるかどうかが一番大切です」
先生が最後に仰ったこの一言で、「ビジネスの本質」を再認識した院生は多かったと思います。
また、授業では業界最前線でご活躍されている、多数のゲスト講師を連れてきてくださる点も特徴的でした。例えばインターネットマーケティングの授業ですと、SEO、モバイル、Yahoo、Google…など普段なかなかお話できない錚々たる方々から、「業界の今」についてご講義いただけました。授業終了後も、懇親会で深いお話をさせていただけたことは、楽しかったですし勉強にもなりました。
とにかく人生に刺激を与えたい…という方には、自分の人生に「新しいスパイス」が加わる場所だと思います。結局、デジタルハリウッド大学大学院という場を活かすも殺すも、自分次第ではないでしょうか?自分が積極的に入り込んで、主体的に動けるか。授業内外で、様々な人に出会い、新しい知識や刺激を得ることができます。それらを活用すると自分の世界観がとても広がると思います。
新しい視点で「住環境」を良くするサービスを創り、社会に貢献する
-今後の橋本さんの展望についてお聞かせください
集合住宅向けの情報共有システム「コラボ」が、一つのビジネスとしてある程度形になってきています。今、考えているのは次なる関連ビジネスです。まだ人がやっていない新しいことにどんどん挑戦していきたいと思っています。
マンションの管理会社様や管理組合の方々とお話していると、システム部分だけでなく様々悩みを抱えていらっしゃることが分かります。マンションの中での居住者間のコミュニケーションの問題、マンション管理活動の問題、膨大な紙のドキュメントの保管の問題、修繕や管理費用の問題など、様々な問題などが見えてきているので、そういう問題を解決できるソリューションを提供していきたいと思っています。
今年、来年には新しい「住環境サービス」事業をいくつか立ち上げたいと思っています。結果目指すところは、新しい視点で「住環境」を良くするサービスを創り、社会に貢献していくことです。例えば今後の集合住宅は、新しく建てるよりも、建てた後の「管理」が重要になってきます。「管理を適正化すること・管理状態をよりよくすること」に視点を置き、いくつかのサービスをリリースする予定です。
他人が皆次々と着手するような収益ビジネスには興味がありません。誰も手をつけていない世に新しいサービスを創ること、つまり「0」を「1」にすることに興味があり、そこに自分の存在意義があるとも思っています。フロンティアマーケットを開拓することで不動産業界に新しい光が灯る。デジタルコミュニケーションの力も活かしながら、「住環境」をよくすることで社会に貢献できれば嬉しいですね。
プロフィール
橋本邦之さん32歳
株式会社つきあかり 代表取締役 / 株式会社ディグアウト 取締役 / DCM修士
大手住宅メーカーに勤務しながら、2005年4月デジタルハリウッド大学大学院に入学。大学院在籍中の2007年1月知人と共同で株式会社ディグアウトを起業。2008年デジタルハリウッド大学大学院修了。2009年9月には株式会社つきあかりを設立。現在は、「建物管理の適正化」や「住環境の向上」に重きをおきながら、精力的に活動している。















